失敗は必要なコスト

新しいビジネスにチャレンジするときに、失敗は必要なコストとして捉えるべきである。今まで自社で行った経験の無い、新しいことを始める場合には、多少なりとも失敗をするリスクが存在する。しかし、そのリスクを恐れるあまり、新しいことにチャレンジすることが出来なくなってしまうと、将来のビジネスを失ってしまいかねない。失敗を必要なコストとして捉えて取り組むことが重要である。

アマゾンのCEOのベゾス氏は、
「もしもAmazon.comを運営している人々が、重大な過ちを犯さないとしたら、良い仕事をしているとは言えない。なぜならば、それは柵を揺すっていないということだから・・・」*
と語っているそうである。自分たちを囲う既成概念の柵を揺すって、新しい挑戦をするベンチャー企業の経営者ならではの表現だろう。

失敗を必要なコストと考えれば、そのコストはビジネスの採算性の範囲内で制御することになる。闇雲に失敗を避けるということは、「コスト=0」を目指すということであるが、一定の採算性を満たす範囲で失敗を許容することで、より積極的なチャレンジも可能になる。ビジネスとして成立させられないような、大きなコスト(=失敗)は許容できないので、そのような失敗については予め回避策を持たなければならないこともわかる。もちろん、企業全体の経営を危険にさらすような大失敗(=コスト)のリスクは、最初から避けるべきであろう。

また、失敗を必要なコストと考えることで、掛かったコストの回収を考える機会にもなる。つまり、起こった失敗を分析して、同じ失敗を繰り返さないように対策を講じたり、ビジネスプロセスを見直したりするなど、失敗の経験を活かし、ノウハウ(無形の資産)として蓄積することで、「コスト回収」を図ることになる。

失敗をコストとして許容することは、新しいビジネスへのチャレンジのための重要な条件である。

* Clayton Christensen他著 「The Innovator’s DNA」より

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